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第17号 2010.3.13 まこと流まちづくりの地平

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                   _/_/ まこと流まちづくりの地平 _/_/
                 _/_/_/ 第017号_/_/ 2010/03/13 _/_/

_/_/_/ 同時進行ドキュメント 自治基本条例in明石
              請願は賛否の意見、討論もないまま全会一致で否決
       20余名の市民が傍聴する中で、明石市議会の総務常任委員会

     明石市の自治基本条例案は11日、明石市議会の総務常任委員会(木
    下康子委員長)で、市民が提出した「内容充実と慎重審議を求める請願」
    とともに審議されたが、2名の議員が簡単な質問をしただけで、条例案
    も請願に対しても賛否の意見表明や討論のないまま、全会一致で条例案
    を原案通り可決し、条例内容の充実と慎重審議を求めた請願を「みなし
    不採択」とした。
     この間、10分間の質疑をしただけで4分ほど別室で委員だけの協議
    を行ったあと、賛否の意見表明もなく採決に入り、全員「異議なし」で
    即決した。
     委員会には請願の審議を確かめようと、午後1時前から市民ら20名
    余りが委員会室前の控え室で待機し、2時10分から始まった審議を見
    守った。10分間の市の議案説明、2名の委員の質問と答弁に続いて請
    願人代表を代表して松本が10分の制限時間いっぱいを使って請願の趣
    旨を陳述したが、「さあ、これから討議が始まる」ものと期待した傍聴
    者は、議論のないまま委員会を中断しての“密室協議”後のあっけない
    採決に、あきれかえった表情だった。

     ◇総務常任委員会における請願人陳述(全文)
      http://jichi-akashi.com/a/wiki.cgi/jichi?page=FrontPage

   _/_/ 「請願の中身についてはきちんと審議」はどこへ?

     今回の請願にあたっては請願人の申し出を受け入れて、明石市議会で
    初めて請願人本人が参考人として委員会で意見陳述できたり、通常は8
    名に制限している傍聴席を、請願人らの強い要請で職員席を融通して全
    員が傍聴できるように対応するなど、開かれた議会へは一定の前進を見
    せたが、肝心の議案審議、それも「明石市の憲法」ともいうべき自治基
    本条例の審議がこのようなお粗末な実態を見せつけたことに、あらため
    て議員の資質と議会のあり方に疑念が生じた。

 
     議会側が請願の趣旨を受け止めないであろうことは、請願書を提出す
    るにあたってすべての会派に賛同を求めて個別に話してきた段階で予想
    はしていたが、ほとんどの会派は請願の紹介議員にはなれないが、請願
    項目についてはきちんと審議すると言明していた。

   _/_/ 市民の目に見えぬ根回し期間中に“実質審議は終了”?

     議会側がなぜこのような対応をとったのかは定かではないが、各会派
    との接触の中での議論からすれば、幾つかの理由と背景が浮かんでくる。

     一つは、この条例案についてはすでに5回も委員会で議論し、問題点
    も幾つか修正させた、という自負であろう。もう実質的な審議は済んで
    いるのに、今さら…という意識が強いことである。
     昨年8月に2年間にわたって審議してきた市民参加の検討委員会の提
    言書が提出されたあと、市が条例案の策定作業に入った中で議会が実質
    的に初めて条例案について本格的に議論したのは、昨年10月23日の
    総務常任委員会の委員協議会だった。2時間半近くの協議は、委員協議
    会であったために非公開で、議事録も公表されていない。

     その後、11月24日の閉会中の同委員会では市の条例案の骨子案の
    報告を受けて1時間20分ほどの議論があり、12月10日の定例会の
    委員会では条例素案の報告を受けて、3人が簡単な質問をしている。こ
    れらはいずれも、議論の中身は非公開または議事録がまだ公表されてい
    ないために、議会がどのような議論をしてきたかは市民には知る由もな
    い。
     1月22日の閉会中の委員会では素案を一部修正した条例案が報告さ
    れたが、請願準備のために傍聴していた私たち市民の目からみて、すで
    に「議論は済んだようなおざなりな質疑」が行われたにすぎなかった。
     2月5日にも委員会が開かれているが、1時間足らずの委員会でコン
    プライアンス条例案が中心の質疑になり、自治基本条例に関しては3人
    の議員が1回ずつ簡単な質問をしたにとどまっている。

    ※これらの委員会や委員協議会で、どの程度の中身のある議論が行われ、
     解明されたのかをつかむために、これらの委員会の議事録を情報公開
     請求して、11日の委員会終了後入手できた。議事録を分析して、次
     回に審議の実態解明を試みてみたい。

   _/_/ 水面下の“根回し政治”は、議会改革の課題を露呈

     問題は、こうした委員会での審議が11日の時点では市民には何一つ
    伝わっていないにもかかわらず、議会の内部では「十分議論を尽くした」
    という気分が支配していることである。これらの委員会のほか、議会内
    部では会派や所管委員会の議員に対しては市の担当者が個別に説明する
    などの、いわゆる“根回し”が行われており、当該の議員にとっては
    「十分議論してきた」という気分が強いことである。

     議会は、市民の目に見える場で堂々と議論するから間接民主主義(議
    会制民主主義)の正当性を主張できる。しかし、この国の自治体議会は、
    長年にわたって「根回し議会」と化しており、行政当局と議会の間で市
    民の目に触れない水面下でのやり取りで物事を決めていく習慣が続いて
    きた。90年代半ば以降になって、いわゆる改革派首長などが「根回し
    政治」をやめて「オン・ザ・テーブル」、すなわち市民の目に見えるオ
    ープンな場で議論するという手法を導入し出してから変化の兆しが見え
    てきた。
     しかし、明石市議会を含めてまだ多くの議会では「アンダー・ザ・テ
    ーブル」という根回し政治がまかり通っている。委員会を公開しても傍
    聴者が居ると、肝心な議論は「暫時休憩」して別室で協議し、市民の目
    に見えるところで正々堂々と議論しないやり方も、その典型といえる。

     1年後には統一地方選があり、明石市も市長と市議のダブル選挙を迎
    える。国の地方制度調査会も自治体議会の抜本的な改革を提言しており、
    前回にも比して自治体議会は大きな改革の波に洗われている。
     自治基本条例の制定プロセスや請願提出の隙間から見えてきたのは、
    より一層、議会改革が必要であるという現実だったと言えよう。


    ◇明石の市民自治        http://jichi-akashi.com/
        ◇住民自治研究会あかし  http://jichi-akashi.com/jichi.html
        ◇明石市自治基本条例    http://jichi-akashi.com/kihon/


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_/_/_/ まちづくり異聞(イベント案内、その他)

   /_/ シンポジウム『21世紀のまちづくりと大震災15年』
     
     _/ 2010年3月21日(日)13:00〜16:30

       神戸松蔭女子学院大学213教室(2号館1階)
        657-0015 神戸市灘区篠原伯母野山町1−2−1
        JR六甲道または阪急六甲下車
        神戸市バス36にて六甲台南口下車すぐ

      ○主催:兵庫県震災復興研究センター
           神戸大学塩崎賢明研究室
      ○参加費:1000円(資料代)、学生は500円

     【記念講演】21世紀のまちづくりと震災・環境問題
                講師:宮本憲一・立命館大学政策科学部客員教授
              (元滋賀大学学長・大阪市立大学名誉教授)
 
        【特別報告】
       /生佑里泙舛鼎りと賀川豊彦  松井美穂子さん
                (神戸松蔭女子学院大学都市生活専攻)
              ◆嵜椋匍樟啓塋垢語り調査」について 中北衣美さん
                (神戸大学大学院工学研究科塩崎研究室)

     【研究報告】 大震災15年と復興の備え
           ‖膺椋劼裡隠鞠  塩崎賢明さん(神戸大学大学院工学研究科教授)
             ◆嶌綽澄γ枯復興計画」事業費の検証―16.3兆円は何に使われたのか 



                       増田紘さん(兵庫県自治体問題研究所事務局長)  
             災害復興法制 津久井進さん(兵庫県弁護士会災害復興等支援委員長) 

   _/_/ 武庫川流域委員会の全体会議の日程
      (傍聴自由、審議資料も配布。傍聴者発言の時間もあります)

          _/ 2010年3月24日(水)13:30〜 第58回流域委員会
        宝塚・アピアホール(阪急逆瀬川駅前)
         宝塚市逆瀬川1-2-1 TEL: 0797-71-6786

       2010年4月19日(月)13:30〜 第59回流域委員会
        いたみホール 6階中ホール(阪急伊丹駅前)
         伊丹市宮ノ前1-1-3 TEL: 0727-78-8788

       2010年5月10日(月)13:30〜 第60回流域委員会
        三田市商工会館 5階多目的ホール (JR、神戸電鉄三田駅)
         三田市天神1-5-33 TEL: 0795-63-4455
        
    武庫川流域委員会
           http://web.pref.hyogo.jp/hn04/hn04_1_000000070.html

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_/_/_/ 発行: 市民まちづくり研究所 / 松本誠 MATSUMOTO,Makoto
        http://matsumoto2008.com
        e-mail:makoto@matsumoto2008.com
        e-mail:matsumoto-mk@nifty.com
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最終更新時間:2010年11月28日 02時55分54秒