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第16号 2010.3.3 まこと流まちづくりの地平

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                   _/_/ まこと流まちづくりの地平 _/_/
                 _/_/_/ 第016号_/_/ 2010/03/03 _/_/

_/_/_/ 同時進行ドキュメント 自治基本条例in明石

              条例案の成否は市議会定例会の舞台へ
       内容充実と慎重審議を求める請願書を提出

     明石市の自治基本条例案は、2月26日に開会した市議会3月定例会
    に上程されました。1月31日の市との意見交換会を経ても、市民側が
    要求した修正は行われないまま議案となったため、「自治基本条例の慎
    重な検討と審議を求める市民の会」は26日の本会議終了後直ちに、請
    願人4名が松井久美子議長と審議を担当する木下康子総務常任委員長に
    面会し、同条例案の「内容充実と慎重審議を求める請願書」を手渡し、
    請願趣旨と請願項目を詳細に説明しました。
    
     請願書は11日に開催される総務常任委員会で、定例市議会の1号議
    案である自治基本条例案とともに審議されます。また、場合によっては
    請願の採否は、後半の17日の委員会まで持ち越される可能性もありま
    す。
   
   _/_/ 紹介議員への賛同に大半の会派が及び腰
 
     請願書を提出するにあたって、請願への議会の賛同を得るために議会
    の6つの会派を回り幹事長や主要議員に面会し、請願趣旨や内容を説明
    して紹介議員への署名を求めました。明石市議会(定数31)には、一
    人会派の2議員を除いて29議員が3〜8人の6つの会派を構成してい
    ます。紹介議員の要請はこの6会派と一人会派の1議員にも面談を行い
    ました。

     議員への要請行動は、2月中下旬に延べ4日間にわたって行ったが、
    結果的には会派全体として請願の紹介議員になってくれたところはなく、
    2つの会派の永井俊作(市民クラブ)山根金造(新風次世代)の両議員
    が署名してくれたにとどまりました。

     請願項目の幾つかについては賛意を示してくれた議員も少なからずい
    たが、請願内容を全体として受け入れるのに躊躇したのは「すでに委員
    会などで十分議論してきた」という理由だった。市民にとっては条例案
    そのものが市民に周知されておらず、その問題点について市民の意見を
    聴く手順すら踏んでいないという不満が大きいのに、議会の内部ではす
    でに「十分議論し、修正もしてきた」「市もよくやっている」という認
    識が少なくなく、そのズレが気になりました。

     市議会で自治基本条例を議論したのは、当初は検討委員会からの要請
    もあって議会にかかわる部分を「明石市議会と議員のあるべき姿」とし
    て取りまとめる議論を経て検討委員会に報告したが、自治基本条例全体
    についての議論が始まったのは、市が条例素案の検討を進めていた昨年
    10月23日の総務常任委員協議会(非公開)以降という。その後12
    月定例会の最中には市から条例素案が説明され、1月22日の総務常任
    委員会では素案の修正案が報告されて、若干の質疑があった。

     いずれにしても、「自治体の憲法」を決める議会として、十分な審議
    を尽くしてきたといえるかどうかは、はなはだ疑問であるといえる。議
    員にとっては、市民の目に見えない“水面下”で、会派ごとに市の担当
    者が説明し意見交換する、いわゆる“根回し”も含めて「十分議論して
    きた」という実感があるのかもしれない。

   _/_/ 委員会審議の“見どころ”と、住民自治への政治感覚

     請願の紹介議員にはなってくれなかった各会派幹事長らの議員も、
    「請願の中身の審議はしっかりとやらせてもらう」と異口同音に約束し
    てくれました。1月22日の委員会等でも、「最高規範としての位置づ
    け」や「市民参画条例」や「協働のまちづくり条例」などの関係条例の
    策定作業を速やかに進めることを促していた議員も少なからずいました。

     したがって、これからの委員会審議での焦点は、請願で指摘している
    項目についてどれだけの修正作業に向けた審議に取り組むかどうかが、
    審議の見どころの一つといえます。もちろん、議員の中には、住民自治
    を拡大していくことの意味を理解できずにブレーキをかける意見を主張
    する人もいるが、そうした意見も含めて市民の目に見える自治体の意思
    決定の場で、住民自治のあり方についての議論が丁々発止と行われるこ
    とに、自治基本条例をつくる意義があることに、目覚めるべきでしょう。

     自治基本条例は条例という「かたち」よりも、条例をつくるプロセス
    で市民と議員、市長、行政職員がどれだけの議論をして「住民自治のあ
    り方」を考えるかという「プロセス」に、より大きな意味があります。
    今回の請願書提出のインパクトは、そうしたプロセスに明石市という自
    治体がどのように真剣に取り組んできたかというリトマス試験紙にもな
    ります。

   _/_/ 議会審議への「市民参加」の試金石になるかどうか

     今回の請願行動には、もう一つの焦点があります。
     請願書の提出に際して、議長と委員長には委員会で請願人が請願趣旨
    を直接陳述できるよう要請しました。地方自治法では、常任委員会が重
    要な議案や陳情等について公聴会を開いたり、審査のために必要あると
    きには参考人として意見を聴くことができる(109条)と規定されて
    おり、神戸市議会など各地の議会では請願人等が委員会で発言すること
    が普段から行われているところも多いが、明石市議会ではこれまでに市
    民が委員会で発言した事例がないようです。
 
     委員会での市民の発言がこれまでなかったのは、市民の側もそれを求
    めたことがなったからかもしれませんが、今日の議会改革、開かれた議
    会、議会への市民参加の焦点の一つは、議会の諸会議で市民が発言し、
    市民と議員が意見交換して議会の意思決定に反映させることです。
     すでに、全国的には「議会基本条例」を定めた自治体などをはじめ、
    議会で積極的に市民の意見を聴き、議会を意見交換の場としていく動き
    が進んでいます。明石市の自治基本条例案の中でも、議会自らが市民を
    対象に議会報告会を開催したり、議会への市民参加を進めることをうた
    っています。請願では、そうしたことも踏まえて「条例審議の過程で議
    会審議の状況を市民に直接説明し、市民の意見を直接聴く場をつくる」
    ことを求めています。

     こうした観点からも、請願人の陳述が実現するかどうかも、大きな焦
    点になります。11日にはその結果が出ます。


    ◇明石の市民自治        http://jichi-akashi.com/
        ◇住民自治研究会あかし  http://jichi-akashi.com/jichi.html
        ◇明石市自治基本条例    http://jichi-akashi.com/kihon/


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_/_/_/ まちづくり異聞(イベント案内、その他)

   /_/ 武庫川の魚・水・つながり 第4弾
      みんなで考える武庫川の水質 フォーラム2010
     
     _/ 2010年3月6日(土)13:00〜16:30
        宝塚市男女共同参画センター・エル 学習交流室1
        (阪急宝塚駅下車すぐ、ソリオ2の4階)
         TEL:0797-86-4006
        主催:武庫川づくりと流域連携を進める会
                           

     『お役所風に見た武庫川の水質』  武庫流会 村岡浩爾

     『私たちが測った武庫川の水質』  武庫流会 古武家善成

       『私たちが感じる武庫川の水環境』  武庫流会 佐々木礼子

     『武庫川の水生生物からみた水質と生息環境』

               兵庫県立大学・兵庫県立人と自然の博物館 三橋弘宗

    (意見交換)コメンテータ: 甲子園大学    川合真一郎

    神戸女学院大学   山本義和

 
   _/_/ 武庫川流域委員会の全体会議の日程
      (傍聴自由、審議資料も配布。傍聴者発言の時間もあります)

          _/ 2010年3月4日(木)13:30〜 第57回流域委員会
        西宮市立市民会館1階大会議室
         西宮市六湛寺町10-11 TEL:0798-33-3111
         (阪神西宮駅下車すぐ)
 
       2010年3月24日(水)13:30〜 第58回流域委員会
        宝塚・アピアホール(阪急逆瀬川駅前)
         宝塚市逆瀬川1-2-1 TEL: 0797-71-6786

       2010年4月19日(月)13:30〜 第59回流域委員会
        いたみホール 6階中ホール(阪急伊丹駅前)
         伊丹市宮ノ前1-1-3 TEL: 0727-78-8788

       2010年5月10日(月)13:30〜 第60回流域委員会
        三田市商工会館 5階多目的ホール (JR、神戸電鉄三田駅)
         三田市天神1-5-33 TEL: 0795-63-4455


     武庫川流域委員会は2006年8月末に「武庫川の総合治水に向けて」
    と題した提言書を河川管理者の兵庫県知事に提出、ダムに依存しない新
    しい川づくりのあり方を武庫川で先導的に実現するよう求めました。2
    007年10月に河川整備基本方針案を答申したあと、県が当面する2
    0年〜30年間の河川整備計画の原案づくりを進めてきました。
     1月26日に再開された第55回流域委員会(全体会議)で、県は整
    備計画の原案を提示。今後20年間の整備計画の中では新規ダムを位置
    づけないダムなし計画に踏み切りました。
     
     今年は兵庫県が2000年9月に武庫川ダム計画を白紙に戻し、武庫
    川の治水対策についてゼロベースからの議論をはじめて、ちょうど10
    周年になります。国の河川行政も政権交代によって「ダムに頼らない総
    合的な治水」に転換しようとしています。兵庫県がその先導的な役割を
    果たせるかどうか、注目される流域委員会です。
     新規ダム計画が整備計画から消滅する見通しになりましたが、今後は
    ダムに代わる総合治水のモデルをめざして、流域委員会の審議は続きま
    す。
        
    武庫川流域委員会
           http://web.pref.hyogo.jp/hn04/hn04_1_000000070.html

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_/_/_/ 発行: 市民まちづくり研究所 / 松本誠 MATSUMOTO,Makoto
        http://matsumoto2008.com
        e-mail:makoto@matsumoto2008.com
        e-mail:matsumoto-mk@nifty.com
        ※ご意見・ご感想をお寄せください。
        ※バックナンバーはホームページにアップしています。
        ※転送・引用・その他の活用を歓迎します。
         活用に際しては発行者の著作であることがわかるようにしてください
                                      _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

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最終更新時間:2010年11月28日 02時53分07秒