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まこと日誌/2007-7-7


武庫川の河川整備基本方針(原案)の審議はじまる

 武庫川流域委員会の全体委員会がほぼ10ヶ月ぶりに再開し、7月6日午後、伊丹ホールで開催された。昨年8月30日に開いた第49回流域委員会で武庫川整備の基本方針、整備計画を県が作成するための指針として「総合治水へ向けて」の提言書をまとめ、知事に提出して以来の、公開の公式全体会議である。

 この日は、流域委員会の提言書に基づいて河川管理者である兵庫県が作成した「武庫川水系河川整備基本方針」(原案)が提示された。河川整備の長期的な方向を示すもので、12ページの本文に加えて、「流域及び河川の概要」「治水編」「利水編」「環境編」の4つの参考資料編、合計148ページにおよぶ。流域委員会が提言した312項目の提案が、この中にどのように反映されているか、あるいは反映されていないかを対比した資料を県が作成し、この説明だけでも2時間40分かけて報告した。

 この日の流域委員会は再開早々から5時間半におよぶ長丁場になったが、一部の質問などが行われただけで、本格的な審議は次回7月24日以降に持ち越された。各委員が質問や意見を文書にまとめて提出し、運営委員会で審議の段取り等を協議して議論が進められる。
 すでに委員の中からは、提言書をまとめる段階から議論の対象になっていた「基本方針のあり方」や、長期的な目標のメド、河川行政の枠組みと総合治水を進めるうえでの課題の取り扱い方などの基本的な考え方について、県との間で食い違いがある点が指摘されている。また、水田の治水活用など流域対策の位置づけや、水循環や都市政策・まちづくりとの関係などについても議論が指摘されている。

 河川整備については1997年の河川法大改正以降、環境重視や住民参加の流れが広がり、流域委員会方式が定着するかに見えたが、昨年あたりから淀川や吉野川、利根川などの国交省管理の一級河川で“逆流”が顕著になり、流域住民と国交省との対立が広がっている。そんな中で、兵庫県知事が管理する二級河川である武庫川では、2000年秋に旧計画で進めてきた武庫川ダム計画を白紙にし、「ゼロベースから住民参加で総合的な河川整備計画を見直す」作業を続けてきた。しかも、全国でも数少ない「基本方針から流域委員会に諮問する」という画期的な展開をし、その基本方針の原案を県が作成するための指針を流域委員会が提言するという“2段階方式”を貫いてきた。

 その基本方針の審議がいよいよ始まるわけである。兵庫県は「森・川・海の再生プラン」を県土整備と環境戦略の要に据えるとともに、震災以降は「参画・協働」の住民参加行政を県政の柱にしてきた。前知事以来引き続き掲げている「地方分権」の推進もあわせて、武庫川での取り組みは井戸知事も重要な試金石と位置づけてきた。県が作成した基本方針の原案が、流域委員会の審議の中で一段と磨きをかけて、光り輝く「武庫川づくり」の方針として合意できるかどうかは、これから数ヶ月の審議にかかっている。
 

最終更新時間:2008年01月06日 21時56分26秒